2020.05.01

レジャーというフシギなコトバを、もう一度。

こんな時だからかな。7年前の春に書いたエッセイを想い出したので、もう一度。こんな風にのどかな毎日が戻ればなぁ。

 

「レジャーというフシギなコトバ。」

 

レジャー。その意味を調べてみると「仕事などから解放された自由な時間。余暇。また、それを利用してする娯楽や行楽」とありました。

やがてやってくるゴールデンウイークなどは、日本全国的に、春のレジャーシーズン、という時期だと思います。

 

さて。「仕事などから解放された自由な時間。余暇」って言われても、そんじゃあ、仕事帰りの焼き鳥屋で、同僚と、会社のグチや上司の悪口などを言い合って憂さ晴らしする、ってのもレジャーに当てはまるのか?

「それを利用してする娯楽」がレジャーなら、パチンコやマージャン、はたまたキレイな女性がヨイショしてくれるカラオケスナック、女性にしてみれば、イケメンがお姫様扱いしてくれるお店などに足を運ぶのもレジャーに該当するのか?

最近流行の、ひとり焼肉、ひとりカラオケボックス、そういったモノも、ゼーンブ条件に当てはまっちゃうんだけど、それでいいワケ? レジャーって。

 

藤間 久子『Slowly』

正当な定義づけはともかく、僕はなんとなく、レジャーって、「計画してわざわざやる小さな楽しみ」だと思うんですよ。 桜が咲いたら、みんなで集まって場所取りして、宴会しようね、お酒とかおつまみを用意して、とか。次のお休みは、お弁当を持って、海に行こうとか。

大山にでも軽くハイキングに行って、帰りにお豆腐料理でも食べようか、とかね。

そんな時、絶対に必要なグッズの代表格に「レジャーシート」とか呼ぶものもあるしね。

だから、「仕事などから解放された自由な時間。余暇。また、それを利用してする娯楽や行楽」に当てはまるとしても、今度は逆に、「我が家のレジャーは、豪華客船に乗って世界一周です」と言われても、間違っちゃいないけど、何だかヘンでしょ?ニュアンス的に。

 

さて、僕の大好きなレジャーのひとつに、「下町商店街での買い物、買い食い、立ち飲みツアー」というコンテンツがあります。

こんどの休日は、どこの商店街に行こうか、あのお店であのお惣菜をゲットして、あのお店でばーさんの顔を見ながら一杯呑んで、それから・・・・・」などということを数日前から考えたりしていると、とっても楽しいんですね。

電車に乗って数十分で到着、という町の商店街散歩でも、あっという間に時間が経っちゃう、僕にとっては立派なレジャーなんですよ。

 

コロッケはあのおばちゃんの店で。

漬物は、あのアンちゃんの店でおすすめを買おう。

歩き疲れて喉が渇いたら、あの店で一杯。

気になっているけど一度も行った事のないあの店にも入ってみようか。

 

で、僕は一応、広告業界で仕事をしているので、なんというか「マーケティング」みたいなことを自分でも意識しないうちに考えちゃうようで、でもそれは、大げさなことじゃなくて「お惣菜屋さんが多いってことは、元気に働くカーチャンが多いんだね、きっと」というレベルなんですが、そんな低レベルのことでも、注意しながらそぞろ歩くと、いろんな情報がインプットされて、それもまた楽しい。

小さくても発見があるもん。

 

で、下町商店街の魅力は、なんといっても、路地裏じゃないですか。

むしろ、路地裏こそ宝の山!ってカンジじゃないですか。

路地裏、枝道、もう大好き。探検隊のノリ。

ま、別に威張っていうほどのことじゃないけど、やっぱり、渋くて、安くておいしい飲み屋は、決まって目立たないところにあるんですね、傾向として。

駅前や、メインストリートには、ほぼ、無い(そりゃ例外もありますけどね)。

 

なんというか、こういうことを書いていると、つくづく自分は、華やかな方面が似合わないなーとおもいます。

どっちかというと、しょうゆ色の世界で、人間臭い空気を吸っているのがいちばんリラックスできて、気分転換になる、地味な男だと実感します。

 

エッセイスト 北園 修

Photo:藤間 久子『Slowly』

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